第32回 これからの季節に注意したい、貼付剤による光線過敏症について

患者背景

76歳女性。
変形性膝関節症と腰痛症で整形外科に外来通院中。夫と二人暮らし。家庭菜園と近所の散歩が日課で、夏場は半袖・七分丈パンツで外出することが多い。

これまでも「膝が痛い時に湿布を貼ると楽になる」と話しており、今回も右膝痛のため整形外科を受診した。診察後、処方せんを持って薬局へ来局。服薬指導時に患者は、「暑くなってきたので、昼間は畑仕事をする時に膝を出した服で過ごすことが多いです。湿布を貼っていても、服で隠れていれば大丈夫ですよね?」

と薬剤師に質問した。

処方内容

Rp1. モーラステープL40mg 14枚
 1日1回 右膝に貼付

Rp2. アセトアミノフェン錠300mg
 疼痛時 1回1錠 10回分

その他の定期薬:
アムロジピン錠5mg 1錠 朝食後
ロスバスタチン錠2.5mg 1錠 夕食後

問1.この患者に対するモーラステープL40mg交付時の服薬指導として、適切なものをすべて選べ。

  1. 「貼付部位が服で隠れていれば、白い薄手のズボンでも紫外線はほとんど通らないので問題ありません」と説明する。
  2. 「貼っている間は、天気にかかわらず、貼付部位を紫外線に当てないようにしてください」と説明する。
  3. 「日焼け止めを塗れば、半袖や膝を出した服装でも貼付部位を出して外出してよい」と説明する。
  4. 「白い生地や薄手の服は紫外線を通すことがあるため、色の濃い衣服やサポーターなどで覆うようにしてください」と説明する。
  5. 「はがした後は薬が残っていないので、その日から貼付部位を日光に当ててもよい」と説明する。

   

問2.2週間後、同患者が薬局に来局した。
「週末に家庭菜園をしてから、右膝の湿布を貼っていた四角い部分が赤くなり、かゆみとヒリヒリ感が出ました。少し水ぶくれのようにも見えます。痛みは湿布で楽になるので、まだ貼り続けています」と話した。 薬剤師の対応として適切なものをすべて選べ。

  1. 湿布による通常のかぶれとして、貼付を継続しながら保湿剤のみで様子を見るよう説明する。
  2. ケトプロフェン貼付剤による光線過敏症または接触皮膚炎を疑い、直ちに使用を中止し、患部を遮光して医療機関へ相談・受診するよう勧める。
  3. 水疱があれば早く治るように自宅で破って乾かすよう説明する。
  4. 発赤・そう痒・刺激感・水疱などがあるため、薬歴に記録し、必要に応じて処方医へ情報提供する。
  5. 「湿布を貼った形に赤くなっているだけなので、次回から貼る場所を少しずらせば同じ薬を継続できる」と説明する。

問3.皮膚症状が改善した後、患者は再び右膝痛を訴え、「前の湿布がよく効いたので、残っているモーラステープをまた使ってもいいですか。今度は日焼け止めも塗ります」
と相談した。薬剤師の対応として適切なものをすべて選べ。

  1. 症状が治まっていれば、同じモーラステープを再開してよいと説明する。
  2. 光線過敏症が疑われた既往があるため、同じケトプロフェン貼付剤の再使用は避けるべきであり、医師に相談するよう説明する。
  3. 日焼け止めを厚く塗れば、貼付剤による光線過敏症は予防できるため再使用可能と説明する。
  4. 薬歴に「ケトプロフェン貼付剤による光線過敏症疑い」と記録し、処方医へ代替薬の検討を情報提供する。
  5. 外用薬は内服薬と違って全身的な注意点は少ないため、アスピリン喘息や過去の光線過敏症の有無は確認しなくてよい。

   

次ページ回答

コメント

タイトルとURLをコピーしました