内服が難しくなったがん疼痛患者さん:麻薬の剤形切り替え

患者背景

70歳代 女性、膵癌(腹膜播種) 在宅緩和ケア中
これまで疼痛コントロールは比較的良好で、定期オピオイドとレスキューで生活できていた。ところが最近、腸閉塞傾向による嘔吐が増え、内服が困難となった。患者・家族は「痛みが出るのが怖い。でも飲めない」と不安を訴え、訪問診療医は「貼付剤(外用)への切り替え」または「持続皮下注への切り替え」を検討している。
薬局には、①貼付剤へ切り替える場合の初回量と切替時の注意点、②持続皮下注へ切り替える場合の開始量・レスキュー設定について相談があった。

処方内容

(切り替え前)
Rp1. モルヒネ硫酸塩徐放錠 30mg 1錠
1日2回 朝・夕食後 14日分

Rp2.(レスキュー)モルヒネ内用液 10mg相当
疼痛時 1回10mg (最大4回/日 まで)

Rp3. 便秘薬(下剤) 定期

その他情報
・嘔吐あり(内服保持が困難)
・発熱時がある(カイロ・電気毛布を使用することがある)
・在宅:訪問看護あり(皮下注・ポンプ管理の支援は可能)

問1.次の記述のうち、内服困難となった患者で「内服麻薬→貼付剤(外用)」や「内服麻薬→持続皮下注」へ切り替える際の考え方として適切なものを全て選べ。

  1. 1.フェンタニル貼付剤は貼付後すぐに鎮痛効果が最大となるため、切り替え前のオピオイドは事前に中止する。
  2. 2.フェンタニル貼付剤は切り替え後、血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。
  3. 3.痛みが不安定で迅速な用量調整が必要な場合や、消化管吸収が期待できない場合には、持続皮下注(±PCA)を選択肢として検討する。
  4. 4.貼付剤は外部熱源や発熱で吸収量が増加し過量投与リスクがあるため、熱源や入浴条件などの生活情報の確認が重要である。

問2.本症例(モルヒネ徐放錠 60mg/日相当)を、デュロテップMTパッチへ切り替える。添付文書の換算表に基づく初回貼付用量として最も適切なのはどれか。

1.2.1mg(12.5μg/hr)
2.4.2mg(25μg/hr)
3.8.4mg(50μg/hr)
4.12.6mg(75μg/hr)

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